イカセカイβ.1

Anthropology of Inklings

歌は世につれ世は歌につれ
時代を超えて語り継ぎたいがある


Splatoonのイカ語を解読したりマップの外側や世界観を考察したり
開発中なので常識の範囲で好きに使ってね。
開発の流れではデータ消えたりもするのであらかじめご了承願います

めも くコ:彡相談事とか要望、ネタはここに自由に書いてね もしくは@ikasekai

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イカ研究

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ver3を迎えるにあたって

著:

己のけじめをつけよう


過去に書いた2ヒロモに関する記事の総まとめみたいなものです。(下記一覧参照)
この記事も過去の記事も、概ね読まなくていいです。

 2ヒーローモード 解釈 考察 感想
  https://ikasekai.com/notes/134

 2ヒーロモード クリア後の状況についての不安
  https://ikasekai.com/notes/139

 2ヒーローモード 再解釈 考察 クリア後2人は何が変わったか
  https://ikasekai.com/notes/141

過去に散々弱音を吐いていたけれど、それらがすべて覆ることになった今。
ネガティブなことを文章にしておいて、ポジティブな状況になって満足したからといって何も書かないのはフェアでないと思う。
そんなわけで、発売前のからヒロモクリア後、アートブック、ハイカライブを経てどのように心境が変化したのか。
原作とどう付き合うのがいいか。
イカに没頭してもみくちゃになった、そんなことを書き綴りました。






これまでのはなし~

唐突に始まり一喜一憂した連載シオカラ小説。その延長線上にあるイカ2ヒロモのPV。
自分は不安のどん底に落ちた。
Splatoon2を楽しみにするイカ界隈の雰囲気とは裏腹に心は晴れず、ギャップに苛まれることになる。
自分だって皆と新要素にワクワクしたかった。でもそれどころではなかった。
アオリちゃんはどうなってしまったのか?ラスボスポジションになるということは、裏切ったのか、改造されたのか、可逆性があるのか?
2になってニュース担当が交代することは想定してある程度覚悟はしていたが、まさかシオカラーズが解散の危機、二人が引き裂かれることになるとは思ってもいなかった。
不安に押しつぶされないよう気持ちを吐き出すために板タブを買っておえかきを始めるくらい追い詰められていた。
眼前のショックに打ちのめされても、そうはいっても全年齢向け、ちょいちょいブラックな面を出してくる会社とはいえハッピーエンドにしてくれるはず、という淡い希望は心の片隅にあった。
しかし、ヒーローモードクリア後に絶望した。
ハッピーエンドだった。しかし、自分が見たかった結末を見ることはできなかった。
二人のソロ曲がリミックスされ、洗脳を解き、再び一緒になり、あさってColorで終わるエンディングは素晴らしかった。
なのに、再びタコツボキャニオンを訪れるとホタルちゃんは一人だった。
連載シオカラ小説で描かれたすれ違い生活がずっと見せられているようで、心は再び暗く塗り潰された。

落ち込んでる自分は色んな人に心配をかけてしまった。
しかし四六時中陰鬱な気持ちに精神が参ってしまい、自分でも感情をコントロールができなくなっていた。
その中で、色んな人に相談したり、某ゲームサイトに悩み相談を投稿したり、おえかきを通じて感情を整理しようと試みていた。
「ゲーム内で描写されていることだけがゲームの世界の全てではない」
「提示された物語を、どう解釈するかは受け取る側次第だ」

しかし自分の「公式設定やゲーム内の事実と事実を並べて、間に発生した隙間を想像で埋めて、世界を深める」というスタンスでは、クリア後のアオリちゃんの不在を覆すことができなかった。
クリアしても、二人が一緒に日常を共にしてると断定するに十分な根拠は見つからなかった。
タコに攫われない限り二人は一緒になることはできないのか。

自分の中からは覆すことはできなかったが、同じ想いを抱えている色んな人と言葉を交わすことで、「ゲーム外で繰り広げられるアオリちゃんとホタルちゃんが一緒の日常」が少しずつ構築され、心の平穏は取り戻すことができた。

そんな折、「スプラトゥーン2 イカすアートブック」が発売された。
「2人はちょっといい所に引っ越した」「お湯で落ちる」「テヘペロで済ますひと、済まされる人」「アッ!?」
様々な記述から「アオリちゃんは完全な可逆性を持つ」「二人一緒の日常を取り戻している」という実感を得られ、心が救われた。

そしてハイカライブだ。
テンタクルズのその噛み合った凸凹の組み合わせは、演出の幅を広げた。
「カワイイとカッコイイ」を矛盾させずに両立させたヒメちゃん。「従順で大人しい」ようで「一番熱狂的」なイイダさん・
センパイとコウハイというアンバランスなコンビ感だけでなく、そのキャラ自体もアンバランスでいながら調和しているのは、お互いが鏡写しのような「同じだけど違う」シオカラーズとは対極である。
シオカラーズのあさってColorは、連載シオカラ小説から続く物語を完結させるに相応しい、素晴らしいライブだった。
ホタルちゃんが「今度いなくなったら ほっといちゃうよ?」と矢先、アオリちゃんがラスト1曲あるの忘れて退場するのを引き戻す姿からは、何度でも何度でもアオリちゃんを引き戻す絆の強さを感じさせれられた。

そして最後のシオカラーズとテンタクルズがコラボした「イマ・ヌラネバー」を見て、聴いて、ライブの強いメッセージを感じた。
「イマ・ヌラネバー」は、元々バトルのラスト1分前に流れるSquid Squad による「Now or Never」のカバー曲だ。
2ではWet Floorがカバーし、シオカラーズやテンタクルズがカバーして「イマ・ヌラネバー」になる。
1も2も、ナワバリでもガチでもフェスでも、最後はこのメロディが流れているのだ。
2になって色々変わった。
スペシャルは一新され、マップは概ね変わり、ブレは大きくなり、ジャイロの感度は遅延気味で、敵インクの影響は大きくなり、Miiverseは無くなり…上げていくとキリがない。
しかし変わらないこともある。
それはメインブキの続投やハコフグ倉庫だけでなく、インクを塗り広げながら戦うゲーム性だ。
そしてバトルのラスト1分間にながれるメロディが、イカの体験の根幹を象徴しているのだ。
ゲームハードが変わっても、バンドが変わっても、アイドルが変わっても、イカは変わらず続いていく。
「Now or Never」「イマ・ヌラネバー」のタイトルが示すように、「今」は常に続いていき、そこで何が起きるか、何をするか、自分の身を投じて体験し続けるのがイカなのだ。
新旧のニュース担当が一緒に歌う様子から強く感じた。

アオリちゃんを始め、2になってから1にあったものが無い、そう感じることが多かった。
しかしライブを見ることで、自分の中で断絶していた1と2が合流したように感じられ、一つのイカの体験として感じられ、ぽっかり空いた穴はすっかり埋められた。
そんな折だった。






【Ver.3.0】アップデートで、特定の条件を満たすとタコツボキャニオン「アシサキ前線基地」に、シオカラーズのアオリが登場するようになる。
イカ世界で超有名人なふたり、人目を忍ぶには格好の場所なのかもしれない。
アオリからは、最近の4号について耳よりな情報が聞けるらしいぞ。







マヂデ?(・∀・ )っ/ 匚 ...





俺たちのイカはまだまだこれからだ!
夏にはオクト・エキスパンションだってあるぞ!!
テンタクルズの新曲もね!ステイ・トゥーン!!!


~ここまで過去の振り返り~

~ここからこれからのイカ~


自分、ファン、公式との距離感

発売前・ヒロモクリア後のアオリちゃんロスに苛まれている間、2をウキウキワクワクのギャップに苦しんでいたが、同時にそれは周囲との摩擦にもなった。
なんたって2から始めた人にとっては、1にあって2にないものという概念は存在しないのだ。
そうでなくても、2のクリア後の状況に違和感なく受け入れられた人も多数いた。
飲食店でご飯を食べて「おいしいなー」と食べてる横で「違う…これは俺の食べたかった料理じゃない…」とクヨクヨ零してる客が居たら飯まずくなるよね?
食いたくなかったらさっさと出ていけば?となるのは自然な反応だろう。

自分でも感情をコントロールできないなか、助けを求めて色んな人に相談するなか「距離感」の概念を知ったのでここに書き記す。

車を運転するうえで車間距離は大事だ。
前方を走る車にピッタリと距離を詰めて走行していると、前の車が急ブレーキや車線変更した際に衝突する危険性がある。
ここで「公式」という超巨大な車が先行して、後ろに色んなプレーヤー(ファン)が並んで走ってる姿を想像してほしい。
思い入れが強くなるほど、熱中するほど車間距離は縮まる。
しかしあまり距離を詰めすぎると、自分の期待を裏切られたときに追突事故が起きる。
それどころか、隣を走る別の車(ファン)を巻き込んで事故の被害が広がってしまうかもしれない。
熱中することはかけがえのない体験である。だれだって事故には遭いたくない。しかし世の不条理は時として悪意なく人を傷つけてしまう。
大事なのは、熱中することにはリスクが伴うことを意識することだと思う。
そのうえで、どうしたら露顕した際に最小化できるか、熱中する際には意識した方が、コンテンツを長く楽しむコツだと思う。

今回自分はアオリちゃんロスに長いこと苛まれ、ポロポロ弱音を吐いていた。
しかし色んな人の助言のお陰で、自分の見たかった光景を絵で表現する方向に感情を受け流すことで、負の感情をポジティブに変換できるようになった。
泣き言に付き合ってくれたり、原作との付き合い方や、おえかきの指南など、助けてくれた人々には感謝しかない。

おそらくこの原作との付き合い方は、なにも2におけるストーリーや設定だけではない。
きっとバトル全体の環境変化、公式の運営方針との接し方にも言えるのではないか。

個人的には2のバトル環境には軒並み不満を抱えている(2018/4/25現在)。
なんといってもジャイロの感度はふわふわしていて、シューターの射程が全体的に短くなり、ジャンプ中のブレが大きくなるので飛び降り撃ちも弱体化され、敵インクの影響を受けやすくなり、さらにチャクチがある。
1でずっと突撃接近戦を楽しんでいた身としては、自分のプレイスタイルが尽く封じられ、否定されているように感じている。
2で想定されているプレイイングは、反射神経やラグの影響が少なくなるような、確実に塗り広げて、詰め将棋のようなキルをする立ち回りを前提としているのではないか?
だけどそれは仕方ないことなのだ。
自分が抱えている立ち回りは、あくまで1のものであって2ではない。
2には2の環境があるのだ。
その上で、自分がしたいプレイスタイルがあるのであれば、困難を受け入れて実現すればいいのだ。

お出しされたものを、どう楽しむか、それはある意味自分との闘いなのだ。


だけれども。

原作との適切な距離感を前提としながらも。

きっとイカの運営は我々を満足させてくれると信じている。



イカは、WiiUの最期に登場し、Switchの初期に登場した。
綿密に時間を掛けて開発されたWiiUでのイカと、Switchの販売戦略に合わせて早い時期に投入されたイカ2。
新ハードを牽引するために発売時期が定められたイカ2には、期待のプレッシャーも相まって旧ピッチな開発だったろう。
その難しい開発状況が、アンバランスな環境だったり、ヒロモクリア後の寂しさとなって表れたのだと思っている。

しかしそのおかげか、Switchは発売後10ヵ月でWiiUの販売台数を超える好調な滑り出しを納め、イカ2の販売本数も国内累計200万本というダブルミリオンを達成した。

任天堂ゲームハードのサイクルはだいたい5-6年周期。
Splatoon2は発売から1年間がアプデ期間、2年間はフェスをやるとあらかじめ告知さている。
だけれども、オンライン有料化が延期されているように、もしかしたらイカのアプデ期間も延期されるかもしれないじゃん?
盛り上がり次第では更なる追加要素、DLC、イベントがあるかもしれないじゃん?


「世は歌につれ、歌は世につれ」
時代は常に移り変わる。その時その瞬間を目いっぱい楽しもう。
享楽的で刹那的なイカの生き方のように。

なんたってアオリちゃんが帰ってくるのだから。